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離婚の方法
<事例>「離婚したいのですが、方法を教えてください」
結婚10年目の35歳の専業主婦で、幼稚園の子供がいます。サラリーマンの夫が酒乱で暴力がひどく、先日も些細なことから顔にアザができるほど殴られたので我慢の限界を超えて離婚しようと思います。
結婚後にローンで買った夫名義のマンションに住んでいて、私管理の生活費口座には50万円の貯金が、夫管理の口座に数百万円の貯金はあると思います。
暴力を振るわれるのが怖くて離婚の話し合いもできず、離婚するためには何から手をつけどうしたらいいのか、途方に暮れています。
1.調停前置主義
離婚をする場合、最も一般的な方法は話し合いにより離婚届を提出する協議離婚です。感情的な問題などにより夫と妻が話し合いをすることが難しいときは、弁護士を代理人として交渉し合意書を取り交わして協議離婚を成立させることもあります。
話し合いによる離婚が難しい場合、すぐ裁判を提起することはできず、裁判の前にまず家庭裁判所に離婚調停を申し立てる必要があり、これを調停前置主義と言います。
調停では裁判官の監督の下、通常男女各1名の調停委員が間に入って双方の言い分を聞き、話をまとめようとする期日が、1月か1月半程度の間隔で開かれます。合意ができれば、離婚届と共に調停調書を役所に提出して離婚が成立します。
合意ができなかった場合は不調となり、離婚したい側が離婚訴訟を提起して、裁判所の判断を仰ぐことになります。家庭裁判所の審理で離婚原因が認められれば、離婚を認容する判決が出され、離婚届と共に判決を役所に提出して離婚が成立します。離婚を棄却する判決に対しては、通常の民事裁判同様控訴が可能です。
2.離婚に際しての取り決め
離婚届を提出する際に必ず決めなければならないことは、まず、未成年の子供の親権者、平たく言えば離婚後に夫婦のどちらが子供を引き取って育てるかということです。次に妻の戸籍と氏で、旧氏に戻って実家の戸籍に入るか新戸籍を作る方法、結婚の際の氏のままで新戸籍を作る方法の3通りがあります。
子供にかかる生活費の負担額すなわち養育費の額については、日々発生するものですし、家庭裁判所の実務でも過去の養育費の請求は原則認められないので、1か月あたりの額を必ず決めておくべきでしょう。
財産については夫名義であっても、夫の就労と妻の家事労働両方の貢献で形成された夫婦共有財産とされ、妻も原則2分の1の分配を受ける権利があり、これを財産分与と言います。財産分与については離婚から2年間は請求できますので、必ずしも離婚の際に財産についての合意まで成立している必要はありません。なお、マンションについては他に売却の上、代金から残ローンや売却費用を差し引いた金額を2分の1ずつに分けるのが通例です。
3.処理方針
ご本人同士での話し合いが難しいので、弁護士を代理人として立て、離婚自体や、親権、養育費、マンションと貯金の財産分与等につき夫との交渉を進めていくことになります。ご希望により、夫の暴力に対する慰謝料の請求も可能です。
また、同居のままの交渉は夫による暴力の危険性が高いため、法的に問題がなく、安全かつスムーズな別居の時期やタイミングについても、適宜アドバイスを差し上げます。
より有利な条件で早期に離婚するためにも、弁護士を代理人として立てることが不可欠の事案ですので、当所へのなるべくお早目の法律相談をお勧めします。
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当所では初回法律相談料は無料です。
また、当所に事件をご委任された場合、2回目の法律相談料までは無料とさせて頂きます。
2回目の相談後に事件の委任を決められた場合も、受領した相談料がある場合は、その分着手金を減額いたしますので、安心してご相談や事件のご委任をお申込みください。
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